AM1:00からでも食せる”東京の穴場の名店”を、フリー記者阿蘭澄史が紹介。 キャバ嬢とのアフターに使える”メシがうまい店”とは!?
阿蘭澄史の因果なる食卓
阿蘭澄史
眠らない街”東京”ーー。
魑魅魍魎が渦巻くこの大都市において、食の世界もまた”生まれては消える因果な商売”であることは言うまでもない。
しかし、己の味を信じ、頑なに鮮烈な輝きを放ち続ける”名店”も、また存在し続ける。
ここでは、そんな”取材拒否も厭わない隠れた名店”を紹介していこう。
【2月某日・東京西麻布——】
「朝青龍引退の舞台裏ねぇ…。舞台裏といえるかはわからないけど、その時の示談金は2000万円で落ち着いたって話だよ…」こう語るのは、事件発生時に誰よりも早く現場にかけつけた某週刊誌記者、T氏。そう、ちょうど私は世間を騒然とさせた例の”朝青龍騒動”についての真相を追っていた。
取材を進めるうちに、時計の針は今日も深夜1時を指そうとしていた。そこでまた、夜中にガツンと響く”うまい飯”が食べられる店を聞いてみることにした。
「ここからすぐ近くの”73(セブンスリー)”だろうな。あそこは、うまい酒とうまい本格料理がそろってるよ。ちょっと歩けば一階に看板が出てるから、すぐに分かると思うぞ…」(T氏)
西麻布の交差点から歩くこと数分。閑静な住宅街の一角に、入り口がライトアップされた5階建てのビルがあった。エレベーターで4階へ向かい店内に足を運んだ。
木目を活かしたカウンターとテーブル席、優しい間接照明が温かい空間を作り出していた。さらに5階へと続く螺旋階段を登ると、雰囲気が変わりソファーが並ぶモダンな造りに。ここもまた、本格料理というよりは落ち着いてグラスを傾ける洒落たバーという印象だった。本当に”うまい飯”は存在するのだろうか。カウンターに腰をおろすと、T氏の言葉が浮かんできた。
「おすすめはなんといっても"蝦夷鹿のカレー"だな。肉はしっかりとした食感を残しながらも、実に柔らかい。じっくりと煮込まれたルーとの相性も抜群で、まさに絶品なんだ。それと、裏メニューの"カレーナポリタン"。カレーの香ばしい風味が、口いっぱいに広がるんだ。この2品はカレー好きならずとも、是非食べてみてほしいんだよね」(T氏)
自慢げに語っていたT氏の言葉に嘘はなかった。まず"蝦夷鹿のカレー"だが、鹿肉というとついニオイが気になってしまいがちだが、臭みは全く感じない。それどころか、香ばしいカレースパイスの香りと肉の旨味がよくマッチしている。脂肪が少なく、あっさりとした食感で馬肉に似ている。
また蝦夷鹿肉は、とてもヘルシーで、”EPA”や”DHA”といった魚に多く含まれる栄養分も含有している。女性が特に不足しがちな鉄分も多く含まれているので、美容と健康に目が無い女性に勧めるのには最高の食材なのだ。
そして、2品目のカレーナポリタン。一口目はナポリタンだが、食べ進むほどにカレーの風味が口の中いっぱいに広がる不思議と懐かしさ漂う一品。カレーとナポリタンの融合に懐疑的な人ほど是非食べてみてほしい。トマトソースの甘みと酸味が、カレーの風味と見事に混ざり合い、まさに”カレースパ”と呼べる、1度で2度美味しいナポリタンである。
私は、深夜に本格料理でお腹を満たし、店をあとにした。そして、遊び慣れた男たちが行き交う夜の西麻布を歩きながら、またしてもこう実感してしまった。
"食"とは因果な存在であるーー、と。
東京は港区西麻布の閑静な住宅街に佇むダイニングバー&レストラン。ラーメンやカレー、ハンバーグなど、どこか懐かしいおふくろの味から本格的なグリル料理まで幅広く取り扱っている。営業時間は19:03〜4:00(Mon. - Sat.)、19:03〜3:00(Sun.&Holiday)となっている。
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1974年滋賀県生まれ。某在京スポーツ誌の契約記者を経て、現在は週刊誌、実話誌等で活躍中。裏社会、芸能、事件、スポーツと幅広い得意分野を持つ。また、国内外問わず多くの星付きレストランを渡り歩く”美食家”の一面も持つ。